術前に診断し得たpress through package（PTP）誤飲による小腸穿孔の1例

A case of preoperatively diagnosed small-intestine perforation caused by press-through packaging

はじめに

　Press through package（以下，PTP）は現在最も広く使用されている薬剤形態である．しかし一方で，急速な高齢化社会へと移行している背景もあり，PTPの誤飲が報告されている^1）．

　今回われわれは，認知症のある高齢の腹痛患者に対して家族への詳細な問診とmulti-detector computed tomography（以下，MD-CT）により，PTP誤飲による限局性腹膜炎と術前に診断できた1例を経験したので報告する．