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特集 膵・消化管神経内分泌腫瘍—診断・治療の基本と最新動向
膵・消化管神経内分泌腫瘍の病理分類
Histopathological classification of gastroenteropancreatic-neuroendocrine tumor
笹野 公伸
1,2
Hironobu SASANO
1,2
1東北大学大学院医学系研究科医科学専攻病理病態学講座病理診断学分野
2東北大学附属病院病理部
キーワード:
Ki-67
,
WHO 2017
,
免疫組織化学
,
病理診断
Keyword:
Ki-67
,
WHO 2017
,
免疫組織化学
,
病理診断
pp.1051-1057
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212588
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【ポイント】
◆膵・消化管神経内分泌腫瘍(GEP-NET)の病理学的分類は従来のものと比較してWHO 2010によりかなり整理されたが,その後のWHO 2017/2019でさらに実臨床に近いものに改良されてきた.このためGEP-NETの実際の診療に関わる外科医もこの新しい概念を十分理解しておく必要がある.
◆WHO 2017/2019では形態学的所見,遺伝子プロファイル,治療への反応性,臨床予後などの点で従来のNETG3をNECとNETG3に明瞭に分けたことが最も大きな変更点である.そしてこのNET, NECを総称してNEN(neuroendocrine neoplasm)とすることが規範された.
◆Ki-67 labeling index(標識率)の測定法も均霑化に向けてWHO 2017で推奨される方法が定められ,この推奨法はWHO 2019にも引き継がれた.
◆WHO 2010でMANEC(mixed adenoneuroendocrine carcinoma)と提唱された病型はWHO 2017/2019ではMiNEN(mixed neuroendocrine-non-neuroendocrine neoplasm)と規定され,より明確な概念となった.
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