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特集 膵・消化管神経内分泌腫瘍—診断・治療の基本と最新動向
膵・消化管神経内分泌腫瘍の疫学,腫瘍の概念の変遷
Epidemiology of GEP-NEN and the transition of its concept
増井 俊彦
1
,
上本 伸二
1
Toshihiko MASUI
1
1京都大学医学部肝胆膵・移植外科
キーワード:
膵・消化管神経内分泌腫瘍
,
疾患概念
,
Ki-67
,
WHO分類
Keyword:
膵・消化管神経内分泌腫瘍
,
疾患概念
,
Ki-67
,
WHO分類
pp.1036-1040
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212586
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【ポイント】
◆NENは1800年代後半にLanghans,Lubarschらが癌と異なる形態をもつ腫瘍として報告してきたが,1907年にOberndorferが境界明瞭,転移せず,成長緩慢,良性,の特徴をもったカルチノイド(カルチノーマライク)という疾患概念を提唱した.
◆NENはWHO 2000で神経内分泌マーカーを発現する特徴的な病理像を呈する腫瘍の一群と定義され,WHO 2010でKi-67による増殖力による分類,WHO 2019では分化度を加味した分類がなされ,予後に応じたNENの病態分類が進んできた.
◆欧米と本邦では原発部位の分布などが異なることが報告され,これら,近年報告された登録ベースのデータ解析により,全体像が徐々に明らかになってきている.
◆近年の動向を取り入れた本邦におけるガイドライン第2版が2019年度中に出版される予定である.
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