Japanese
English
臨床報告
消化管出血にて発症した異所性膵組織を伴う内翻Meckel憩室による成人腸重積の1例
An adult case of small intestinal invagination with inverted Meckel's diverticulum presenting with gastrointestinal bleeding
吉田 真也
1
,
近藤 祐平
1
,
赤神 正敏
1
,
高原 秀典
1
,
横山 正
1
,
榎木 英介
2
Shinya YOSHIDA
1
1赤穂市民病院外科
2近畿大学医学部附属病院病理診断科
キーワード:
内翻Meckel憩室
,
出血
,
腸重積
Keyword:
内翻Meckel憩室
,
出血
,
腸重積
pp.1012-1015
発行日 2019年8月20日
Published Date 2019/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212578
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要旨
症例は47歳,男性.下血を主訴に近医を受診し,血圧低下のため当院へ救急搬送された.上下部消化管内視鏡検査では明らかな出血源を認めなかった.腹部CTにて,臍直下の小腸に腸重積の所見を指摘された.消化管出血を伴う腸重積症と診断し,入院5日目に腹腔鏡下手術を施行した.回腸末端より約100 cm口側で小腸漿膜面に陥凹部を認めた.重積を解除したところ,2 cm大の腫瘤を触知し,先進部となっていた.小腸部分切除を施行した.腫瘤は腸管腔内に内翻した形態であった.病理組織検査にて異所性膵を認め,内翻Meckel憩室と診断した.病変部の頂部に潰瘍形成を認め,出血の原因であると考えられた.
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