Japanese
English
臨床報告
漿膜側脂肪組織を先端とした内翻Meckel憩室による成人腸重積の1例
Adult intussusception due to inverted Meckel's diverticulum with serosal adipose tissue:a case report
宮平 工
1
,
照屋 なつき
1
,
花城 直次
1
,
西原 実
1
,
奥島 憲彦
1
,
戸田 隆義
2
Takumi MIYAHIRA
1
1かりゆし会ハートライフ病院外科
2かりゆし会ハートライフ病院病理
キーワード:
Meckel憩室
,
成人腸重積
,
内翻
Keyword:
Meckel憩室
,
成人腸重積
,
内翻
pp.901-905
発行日 2010年6月20日
Published Date 2010/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103106
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要旨:内翻Meckel憩室による腸重積は比較的稀な病態であるが,漿膜側脂肪組織を先端とした内翻Meckel憩室による成人腸重積の1例を経験したので報告する.症例は26歳の男性で,腹痛を主訴に当科へ紹介となり,腹部超音波および造影CT検査で典型的な腸重積の所見を認めた.腸閉塞を認めないため,重積の自然解除を期待した保存的治療を試みるも改善せず,腹腔鏡補助下手術を施行した.重積は回盲弁より70cmの回腸に位置し,これを用手的に解除したところ,漿膜側にdimplingを認めた.小腸内腔に腫瘤を触知したため,その近傍を切開し腫瘤を引き出した.先端に腫瘤を伴った憩室の内翻と診断し,憩室を切除した.病理組織学的には,漿膜側脂肪組織を先端とした内翻Meckel憩室と診断した.
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