Japanese
English
臨床報告
陰茎転移をきたした食道扁平上皮癌の1例
A case of penile metastasis from esophageal cancer
岩立 陽祐
1
,
星野 敢
1
,
外岡 亨
1
,
滝口 伸浩
1
,
新井 裕之
2
,
鍋谷 圭宏
1
Yosuke IWATATE
1
1千葉県がんセンター食道・胃腸外科
2千葉県がんセンター消化器内科
キーワード:
食道癌
,
転移性陰茎腫瘍
,
緩和治療
Keyword:
食道癌
,
転移性陰茎腫瘍
,
緩和治療
pp.1016-1019
発行日 2019年8月20日
Published Date 2019/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212579
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要旨
症例は66歳,男性.胸部食道扁平上皮癌(cT3N1M0,cStage ⅢA)の診断で,術前化学療法(5-FU+CDDP)を施行した.原発巣はIR/SDで狭窄が高度あり,2014年12月の手術では周囲臓器への浸潤を認め,R2の胸部食道全摘・胸骨後経路頸部食道胃管再建術を受けた.術後1か月で陰茎痛を自覚,陰茎右側皮下に約3 cm大の腫瘤を触知した.PET検査でFDGの高度集積を認め,陰茎針生検で食道癌の転移と診断した.同時性左肺転移も認め,パクリタキセル療法を施行したが,多発肝転移が出現しPDとなった.翌年6月に緩和治療に移行,11月に原病死した.食道癌陰茎転移は極めて稀であるが念頭におくべき病態で,予後不良のため症状緩和を含めた加療を早期から考慮する必要がある.
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