昨日の患者
忘れられない何気ない会話
中川 国利
1
1日本赤十字社東北ブロック血液センター
pp.898
発行日 2019年7月20日
Published Date 2019/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212544
- 販売していません
- 文献概要
人生においては,あの時こうしていれば良かったと,後に悔やむことがあるものである.妻との最期の別れのとき,願いを無視したことを悔やむご主人を紹介する.
Hさんは60歳代後半の乳癌患者で,7年ほど前から再発を繰り返し,全身の骨転移や多発性肺転移で入院した.ご主人は毎日のように訪れ,付き添っては夫婦の会話を楽しんだ.ところがある日,ご主人が帰った1時間後,Hさんの状態は急変して永久の世界に旅立った.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.