昨日の患者
妻を見舞う
中川 国利
1
1宮城県赤十字血液センター
pp.989
発行日 2018年8月20日
Published Date 2018/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212132
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奥さんが入院患者となった場合,夫の妻に対する態度は往々にしてぎこちなく,仕事にかこつけて面会に来ない夫さえ存在する.しかし稀ながら病む妻を気遣い,頻繁に見舞う夫も存在する.
40年ほど前にもなるが,われわれ外科研修医はローテーションを組んで人手不足の脳外科を手伝っていた.50歳代半ばのKさんが,脳動脈瘤破裂で入院した.緊急手術を行い動脈瘤にクリップを掛けたが,意識が戻らず全身状態も不安定であった.そこでリカバリー室に長期にわたり入院することになった.
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