Japanese
English
臨床報告
拡大腹直筋皮弁と大腿筋膜を用いて腹壁再建した腹壁浸潤上行結腸癌の1例
A case of ascending colon cancer with invasion of the abdominal wall, in which the abdominal wall was reconstructed with a rectus abdominis myocutaneous flap and fascia lata transplantation
長嶋 康雄
1
,
船橋 公彦
1
,
荻野 晶弘
2
,
根本 哲生
3
,
佐藤 行彦
4
Yasuo NAGASHIMA
1
1東邦大学医療センター大森病院一般・消化器外科
2東邦大学医療センター大森病院形成外科
3東邦大学医療センター大森病院病理診断科
4大宮双愛病院外科
キーワード:
結腸癌
,
腹壁浸潤
,
腹壁再建
Keyword:
結腸癌
,
腹壁浸潤
,
腹壁再建
pp.109-113
発行日 2018年1月20日
Published Date 2018/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211919
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要旨
大腸癌の他臓器浸潤は10〜20%の頻度で起こるとされ,結腸癌においては腹壁への浸潤は小腸に次いで多い.他臓器浸潤の大腸癌では,浸潤臓器の合併切除が予後の向上に有用である.今回,広範囲に腹壁浸潤を認める上行結腸癌に対して腹壁形成を行うことで,1期的治癒切除が可能であった症例を経験した.症例は70歳代,男性.右下腹部の腫瘤および倦怠感と発熱を主訴に入院となり,精査にて腹壁浸潤を伴う上行結腸癌〔cT4b(腹壁),cN2,cM0,cStageⅢb〕と診断した.手術は,結腸右半切除術に加えて腹壁を合併切除し,12×11 cmの腹壁欠損に対して腹直筋と大腿筋膜を用いて腹壁再建を施行した.術後合併症はなく,第25病日に退院した.
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