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Rinsho Hifuka Volume 52, Issue 13 （December 1998）

臨床皮膚科 52巻13号（1998年12月発行）

Japanese English

症例報告

腹壁再建を要した巨大悪性隆起性皮膚線維肉腫の1例 A case of malignant dermatofibrosarcoma protuberans that needed reconstruction of abdominal wall 梅森君樹 ^1,5 , 青雅一 ² , 川崎伸弘 ³ , 平井隆二 ³ , 赤木制二 ⁴ Yoshiki UMEMORI ^1,5 , Masakazu AO ² , Nobuhiro KAWASAKI ³ , Ryuuji HIRAI ³ , Seiji AKAGI ⁴ ¹平病院外科 ²岡山済生会病院形成外科 ³岡山大学医学部第二外科学教室 ⁴岡山大学医学部第二病理学教室 ⁵国立山陽病院外科 ¹Department of Surgery, Taira Hospital ²Department of Plastic Surgery, Saiseikai Okayama Hospital ³Department of Second Surgery, Okayama University School of Medicine ⁴Department of Second Pathology, Okayama University School of Medicine キーワード：隆起性皮膚線維肉腫 , 腹壁再建 Keyword: 隆起性皮膚線維肉腫 , 腹壁再建 pp.1143-1145

発行日 1998年12月1日 Published Date 1998/12/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902739

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　隆起性皮膚線維肉腫は中間悪性腫瘍とされており，その悪性化した腫瘍の発生は非常に稀である．今回我々は腹壁再建を要した巨大悪性隆起性皮膚線維肉腫の1例を経験したので報告する．症例は49歳女性．約27年前より上腹部に拇指頭大の発赤に気づいていたが放置，最近1〜2年で急速に増大し，1996年11月1日当院を受診．上腹部に大きさ13×11.5×8cm大の充実性の隆起性腫瘤で，一部皮膚面が自壊，排膿し悪臭を伴っていた．11月21日手術を施行した．腹直筋を含め腫瘍を切除後，約21×17cmの皮膚欠損が生じ，肋間動脈穿通枝を含めた拡大型腹直筋皮弁で再建し，肋間動脈を内胸動脈へ吻合した．病理診断では腫瘍の80％以上が悪性隆起性皮膚線維肉腫であった．