Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下に切除しえた巨大な成人重複腸管の1例—報告30例の集計
Successful laparoscopic resection of a gigantic intestinal duplication cyst after laparoscopic cyst drainage in an adult patient: Report of a case and review of 29 reported cases
松林 潤
1
,
豊田 英治
1
,
伊藤 孝
1
,
余語 覚匡
1
,
北口 和彦
1
,
土井 隆一郎
1
Jun MATSUBAYASHI
1
1大津赤十字病院外科
キーワード:
重複腸管
,
腹腔鏡
,
成人
Keyword:
重複腸管
,
腹腔鏡
,
成人
pp.115-120
発行日 2018年1月20日
Published Date 2018/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211920
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要旨
症例は30歳,女性.腹痛を主訴に来院し,CTにて腹腔内を占拠する造影効果を伴わない15 cmの巨大な囊胞性腫瘍を認めた.病変と周囲腸管との連続性は認めなかった.この囊胞性腫瘍に感染をきたしたことが腹痛の原因と考え,腹腔鏡下手術を施行した.病変は横行結腸間膜内に存在し,内容液を漏出させないようS.A.N.D.バルーンで穿刺吸引し,縮小させたのち小切開創から摘出した.病理組織学的検査で重複腸管と診断した.巨大な重複腸管であっても,内容液を穿刺吸引することで腹腔鏡下手術が安全に行えると思われた.重複腸管の成人発症例は稀であり,自験例を含む腹腔鏡下に切除した30例の報告に,文献的考察を加え検討する.
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