FOCUS
今さら聞けない研究倫理指針のポイント
松橋 延壽
1
,
塚田 敬義
2
,
谷口 泰弘
2
,
吉田 和弘
3
Nobuhisa MATSUHASHI
1
1岐阜大学大学院医学系研究科 がん先端医療開発学講座
2岐阜大学大学院医学系研究科医学系倫理・社会医学分野
3岐阜大学大学院腫瘍制御学講座
pp.1358-1363
発行日 2017年11月20日
Published Date 2017/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211851
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はじめに
2014(平成26)年12月22日に「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(以下,「医学系指針」という)が公表され,2015(平成27)年4月1日より施行されていた.しかし,「個人情報の保護に関する法律」「行政機関個人情報保護法」「独立行政法人等個人情報保護法」(平成15年法律第57〜59号.以下,「個情法等」という)の改正を踏まえ,医学系研究などにおける個人情報の適切な取扱いを確保するため,今回文部科学省は,厚生労働省および経済産業省と合同で指針などの見直しについて検討し,「医学系指針」「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」および「ヒト受精胚の作成を行う生殖補助医療研究に関する倫理指針」の一部を改正した.2017(平成29)年2月28日の官報にて告示し,同年5月30日から施行(一部告示日と同日)となっている.この改訂に伴い,多くの施設において誌上発表の際の対応が求められるようになったが,学会発表においても倫理規定は今まで以上により厳格化しており,多くの若手医師は混乱していることが予測される.今回,「今さら上司にも聞けない研究倫理指針」のポイントをQ & A方式で述べたい.
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