ひとやすみ・139
学会活動を続ける原動力
中川 国利
1
1宮城県赤十字血液センター
pp.804
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211223
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- 文献概要
大学医局に所属していると,教授をはじめとした周囲からのプレッシャーもあり,学会発表や論文作成などの学会活動に勤しむ医師が多い.しかし医局を離れると日常診療に追われ,学会活動から疎遠となりがちである.私は医局を離れてからもささやかな学会活動を続けてきたが,僭越ながらその原動力を紹介したい.
36歳で医局を離れ,仙台赤十字病院に27年間外科医として勤めた.赴任当時,消化器外科医は私を含めて2名だけであり,呼吸器外科医2名の計4名で,年に230件ほどの手術を行っていた.自己責任のもと,自由に診療できたが,刺激があまりにも少なかった.そこで手術件数を増やすべく,自ら超音波検査や消化管内視鏡検査を行った.さらに腹腔鏡下手術を早期に導入し,様々な疾患に応用した.そして臨床で経験した稀な症例や診療上工夫した経験などを積極的に学会報告し,論文として執筆した.
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