Japanese
English
臨床報告
鼠径ヘルニア術後にmesh plugが膀胱内に迷入した1例
Mesh erosion into the urinary bladder after open mesh plug inguinal hernioplasty
佐々木 一憲
1
,
河野 悟
1
,
德田 裕二
1
,
若林 正和
1
,
小池 卓也
1
,
藤城 貴教
2
Kazunori SASAKI
1
1相模原協同病院消化器病センター外科
2相模原協同病院泌尿器科
キーワード:
鼠径ヘルニア
,
合併症
,
膀胱迷入
Keyword:
鼠径ヘルニア
,
合併症
,
膀胱迷入
pp.643-646
発行日 2016年5月20日
Published Date 2016/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211184
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要旨
症例は78歳,男性.2008年4月,当院で右内鼠径ヘルニアに対しmesh plug法にて手術を施行した.2014年10月に排尿時違和感,頻尿を認め,当院を受診した.腹部CTおよび膀胱鏡検査にてplugの膀胱内への迷入と診断し,手術を施行した.腹膜外アプローチにてplugに到達し,plugと一部膀胱を合併切除し,膀胱を縫合した.後壁補強を要しないほど瘢痕化が強かった.術後3か月現在,再発を認めていない.膀胱にplugが迷入する例は稀である.人工物を腹膜前腔に挿入する手術では,人工物が膀胱に迷入する可能性を認識し,挿入する場合には人工物が移動しないように十分な固定をすることが肝要であると考えられた.
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