Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡手術で治療しえた十二指腸憩室後腹膜穿孔の1例
A case of laparoscopic surgery for retroperitoneal perforaion of the duodenal diverticulum
西川 泰代
1
,
肥田 侯矢
1
,
田中 英治
1
,
川田 洋憲
1
,
長谷川 傑
1
,
坂井 義治
1
Koya HIDA
1
1京都大学医学部附属病院消化管外科
キーワード:
十二指腸憩室
,
穿孔
,
腹腔鏡手術
Keyword:
十二指腸憩室
,
穿孔
,
腹腔鏡手術
pp.223-227
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211089
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要旨
症例は47歳,女性.急激な右側腹部痛で当院救急外来を受診した.腹部造影CTで,十二指腸背側に気腫と石灰化結節を伴う膿瘍を認め,十二指腸憩室の後腹膜穿孔と診断し,緊急腹腔鏡手術を施行した.5ポートでKocher授動を行い,十二指腸背側の後腹膜腔から膿汁の流出を確認した.後腹膜腔の剝離を進めると破綻した十二指腸憩室と結石を認め,憩室壁をトリミングして縫合閉鎖し,大網で被覆した.胆囊摘出とCチューブ留置を加え手術を終了した.術後経過は良好であった.本邦ではこれまで報告のない十二指腸憩室穿孔に対する腹腔鏡下手術を経験した.腹腔鏡による拡大視効果により,症例によっては精緻な手術が可能になると考える.
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