Japanese
English
臨床報告
腎移植後にサイトメガロウイルス腸炎による小腸出血のため外科治療を要した1例
A case of hemorrhagic cytomegalovirus enteritis requiring an operation after renal transplantation
岡田 学
1
,
山本 貴之
1
,
平光 高久
1
,
辻田 誠
1
,
後藤 憲彦
1
,
鳴海 俊治
1
,
渡井 至彦
1
Manabu OKADA
1
1名古屋第二赤十字病院移植内分泌外科
キーワード:
サイトメガロウイルス腸炎
,
消化管出血
Keyword:
サイトメガロウイルス腸炎
,
消化管出血
pp.109-114
発行日 2016年1月20日
Published Date 2016/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211063
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要旨
サイトメガロウイルス(CMV)腸炎による小腸出血のため外科手術を必要とした症例を経験した.症例は34歳の男性.3か月前に腎移植を施行され免疫抑制剤を内服していた.下痢・下血を主訴に受診し,CT検査で小腸からの出血が疑われた.アンギオグラフィにて出血部位の動脈塞栓術を試みたが,困難であったため,緊急小腸切除術を施行した.小腸にはびらんと潰瘍を複数箇所に認め,粘膜固有層にCMVによる封入体細胞が多数認められた.CMV小腸感染の報告は稀であり,診断・治療に苦慮すると思われたため,若干の文献的考察を加えて報告する.
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