Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下胃壁生検で診断したスキルス胃癌の1例
Case report of scirrhous gastric carcinoma diagnosed by laparoscopic gastric wall biopsy
松本 志郎
1
,
細谷 好則
1
,
安部 望
1
,
倉科 憲太郎
1
,
河田 浩敏
2
,
佐田 尚宏
1
Shiro MATSUMOTO
1
1自治医科大学消化器・一般外科
2自治医科大学病理診断部
キーワード:
スキルス胃癌
,
腹腔鏡下生検
,
MRI
Keyword:
スキルス胃癌
,
腹腔鏡下生検
,
MRI
pp.1545-1549
発行日 2015年12月20日
Published Date 2015/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211032
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要旨
スキルス胃癌は,内視鏡生検で癌を証明できず,診断に難渋することがある.症例は67歳,女性.内視鏡で,前庭部全周性に粘膜浮腫を認め強い狭搾を呈するが,ボーリングバイオプシーを含む多数の生検ですべて悪性所見はなかった.造影MRIにて前庭部壁肥厚がみられ,拡散強調画像で高信号を呈した.審査腹腔鏡で胃前庭部は著明な壁肥厚を認めた.腹腔鏡下に胃壁の針生検を行い,低分化腺癌の診断が得られ,胃全摘術を行った.摘出標本では粘膜面には癌の露出は認めなかった.内視鏡生検で診断が困難なスキルス胃癌に対して,MRIが補助診断として有効であり,腹腔鏡下胃壁生検で診断することができた.
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