Japanese
English
臨床報告
巨大な後腹膜囊状リンパ管腫の1例
Huge retroperitoneal cystic lymphangioma:a case report
伊江 将史
1
,
村上 隆啓
1
,
宮地 洋介
1
,
砂川 一哉
1
,
上田 真
1
,
福里 吉充
1
Masafumi IE
1
1沖縄県立中部病院一般外科
キーワード:
後腹膜
,
囊状リンパ管腫
Keyword:
後腹膜
,
囊状リンパ管腫
pp.1294-1298
発行日 2015年10月20日
Published Date 2015/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210915
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要旨
症例は36歳,男性,半年前より腹部違和感を自覚していた.食後の腹痛増悪を認めたため救急受診した.腹部CT,MRI検査にて,腹腔内を占拠する45×25×16 cmの巨大な多房性囊胞腫瘍を認めた.画像所見より,後腹膜より発生した囊状リンパ管腫と診断した.脾門部の脾動静脈が腫瘍により巻き込まれており,完全切除のために膵体尾部脾合併切除を施行した.病理組織診では囊状リンパ管腫の診断で悪性所見は認めなかった.後腹膜発生のリンパ管腫はリンパ管腫全体の1%以下と稀な疾患であり,治療の原則は完全切除である.本疾患の臨床病理学的特徴と画像上の鑑別ポイントについて,文献的考察を加えて報告する.
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