Japanese
English
短報
腹腔鏡下胆囊摘出術後,クリップが十二指腸に迷入した1例
A case of duodenal endoclip migration after a laparoscopic cholecystectomy
山下 洋
1
,
織笠 桜子
1
,
小山田 尚
1
,
宮崎 修吉
1
,
北村 道彦
1
,
遠藤 秀彦
1
Hiroshi YAMASHITA
1
1岩手県立中部病院外科
キーワード:
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
十二指腸クリップ
,
迷入
Keyword:
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
十二指腸クリップ
,
迷入
pp.1299-1301
発行日 2015年10月20日
Published Date 2015/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210916
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要旨
症例は74歳,男性.7年前に胆石症にて腹腔鏡下胆囊摘出術を施行された.胃癌治療のため当院を受診した.術前内視鏡検査にて,十二指腸球部に粘膜隆起所見を認めた.CT検査で,十二指腸球部の壁内にクリップを認めた.幽門側胃切除術を施行したところ,十二指腸球部の粘膜下にクリップが3本迷入していた.腹腔鏡下胆囊摘出術後,総胆管へのクリップの迷入報告は多いが,十二指腸への迷入報告は非常に少なく,本症例も含めわずか8例にすぎない.本症例は無症状であったが,他報告例では十二指腸潰瘍を合併していた.無症状であれば経過観察でよいとされているが,十二指腸潰瘍の原因となることもあるため,機会があれば摘出を検討すべきである.
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