Japanese
English
臨床報告
S状結腸間膜窩ヘルニアの1例
A case of intersigmoid hernia
萩原 資久
1
,
蘆野 光樹
1
,
高屋 快
1
,
原 康之
1
,
陳 正浩
1
,
橋爪 英二
1
Motohisa HAGIWARA
1
1日本海総合病院外科
キーワード:
S状結腸間膜窩ヘルニア
,
内ヘルニア
,
イレウス
Keyword:
S状結腸間膜窩ヘルニア
,
内ヘルニア
,
イレウス
pp.1284-1288
発行日 2015年10月20日
Published Date 2015/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210913
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要旨
症例は42歳,女性.下腹部痛を主訴に当院を受診した.手術既往はなかった.腸閉塞の診断で入院となった.CT検査では小腸が広範囲に拡張しており,骨盤部付近で腸間膜の収束像が認められた.イレウス管を挿入して保存的に加療したが,腹痛が増強したため,緊急手術を施行した.開腹所見ではS状結腸間膜窩に小腸が嵌頓していたが,壊死に陥っておらず,整復してヘルニア門を縫合閉鎖した.本疾患は画像診断の進歩により術前診断を得たとの報告や腹腔鏡下に手術を施行し得たとの報告が散見されるが,いまだに腸閉塞の診断で手術を行い,術中に診断される場合が多い.手術歴のない腸閉塞症例は本疾患も念頭において診療にあたるべきと考えられた.
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