Japanese
English
臨床報告
長期生存を得た肺転移再発を伴う肝胆管囊胞腺癌の1例
A case of bile duct cystadenocarcinoma with subsequent lung metastases with survival for more than 8 years
成田 知宏
1
,
阿佐美 健吾
1
,
高橋 一臣
1
,
水野 豊
1
,
矢島 信久
2
,
川岸 直樹
3
Tomohiro NARITA
1
1八戸市立市民病院外科
2八戸市立市民病院病理部
3東北大学病院移植再建内視鏡外科
キーワード:
肝胆管囊胞腺癌
,
卵巣様間質
,
転移性肺腫瘍
Keyword:
肝胆管囊胞腺癌
,
卵巣様間質
,
転移性肺腫瘍
pp.1161-1166
発行日 2015年9月20日
Published Date 2015/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210884
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要旨
症例は54歳,女性.健診にて肝機能異常を指摘され当院を受診した.精査にて肝右葉から内側区域にかけて長径13 cmの巨大な腫瘍を認め,拡大肝右葉切除術を施行した.病理検査では胆管囊胞腺癌の診断であった.肝切除術後1年7か月,3年10か月目に指摘された肺腫瘍に対し肺切除術を施行し,いずれも病理検査にて胆管囊胞腺癌の転移の診断であった.現在まで肝切除術後8年以上を経過しているが,再発の兆候なく生存中である.肝胆管囊胞腺癌の予後はほかの肝悪性腫瘍に比べて良好とされている.たとえ,転移性肺腫瘍がみられても,積極的に外科切除を行うことで良好な予後が期待できると考えられた.
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