Japanese
English
臨床報告
直腸S状部癌術後11年目に肝転移再発を認め切除した1例
A resected case of liver metastasis 11 years after excision of rectosigmoid colon cancer
鹿股 宏之
1
,
牛窓 かおり
1
,
立川 伸雄
1
,
清水 芳政
1
,
捨田利 外茂夫
1
,
古内 孝幸
1
Hiroyuki KANOMATA
1
1水戸赤十字病院外科
キーワード:
大腸癌
,
遅発再発
,
肝転移
,
サーベイランス
Keyword:
大腸癌
,
遅発再発
,
肝転移
,
サーベイランス
pp.1151-1155
発行日 2015年9月20日
Published Date 2015/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210881
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要旨
症例は77歳,男性.66歳時に直腸S状部癌により手術を施行している.術後11年目に健診でCEA高値を指摘され,精査の結果,肝S7に8 cm大の腫瘤を認め,肝右葉切除術を行った.病理結果は大腸癌肝転移であった.大腸癌治療ガイドラインでは,根治度Aの大腸癌術後サーベイランスは5年までとされているが,5年以降の扱いについてはいまだ議論のあるところで,今後の課題とされている.これまでの遅発再発報告例を検討すると,再発部位は多彩で,「高〜中分化」「stageⅡ」「脈管侵襲陽性」などが遅発再発の高リスク要因であることがわかる.このことを念頭におくことは,個々の患者に5年以降のfollowを検討する際の手助けになるものと考える.
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