Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡がヘルニアの同定と修復に有用であった大腿ヘルニア嵌頓の1例
Femoral approach combined with laparoscopy for a case of incarcerated femoral hernia
及能 大輔
1
,
大野 敬祐
1
,
今野 愛
1
,
村上 武志
1
,
佐々木 一晃
1
,
平田 公一
2
Daisuke KYUNO
1
1小樽掖済会病院外科
2札幌医科大学消化器・総合,乳腺・内分泌外科学講座
キーワード:
大腿ヘルニア
,
腹腔鏡
,
嵌頓
Keyword:
大腿ヘルニア
,
腹腔鏡
,
嵌頓
pp.486-490
発行日 2015年4月20日
Published Date 2015/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210718
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要旨
症例は63歳,男性.左大腿ヘルニア嵌頓の診断で当科に紹介された.CT検査では左大腿輪に小腸が嵌入し,それより口側の小腸は拡張していた.用手整復を行ったあと腹腔鏡併用大腿法でヘルニア修復術を施行した.嵌頓腸管に壊死はみられず,腸切除は行わなかった.大腿アプローチでは整復後のヘルニア囊同定が困難であったため,腹腔鏡下にバルーンカテーテルを経腹腔的にヘルニア囊内へ挿入し,バルーンを拡張させることで脱出状態を再現して,大腿法でヘルニアを修復した.術後経過は良好で第9病日に退院した.腹腔鏡の使用が,確実なヘルニアの診断,嵌頓腸管の状態確認,ヘルニア囊の同定および修復に有効であった.
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