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特集 肛門疾患治療の現況
坐骨直腸窩痔瘻手術のポイント
The point of operation for ischiorectal fistula
小野 力三郎
1
Rikisaburo ONO
1
1社会保険中央総合病院大腸肛門センター
pp.1624-1628
発行日 1989年10月20日
Published Date 1989/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210534
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坐骨直腸窩痔瘻は,肛門正中後方の肛門小窩が原発口であることが大部分であり,浅肛門後腔に膿瘍をつくり深肛門後腔(Courtney's space)を経て片側ないし両側の坐骨直腸窩へ膿が拡がる複雑痔瘻の一種である.診断は,肛門内指診により恥骨直腸筋の硬化の有無によりつけることができる.治療は根治手術によるしかない.今日では,初回手術例では切開開放術式はほとんど行われなくなり,肛門保護手術を選択すべきである.ここではそのなかの,内括約筋を温存し,内括約筋の原発口側の間隙より原発巣に到達し,これを処理する筋肉充填術式について述べる.
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