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特集 肛門疾患治療の現況
低位筋間痔瘻手術のポイント
The points of surgical treatment for anal fistula of low-lying inter sphincteric type
小杉 光世
1
Mitsuyo KOSUGI
1
1砺波総合病院外科
pp.1619-1623
発行日 1989年10月20日
Published Date 1989/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210533
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低位筋間痔瘻(隅越分類Ⅱ L)は臨床的に頻度が高く,自験痔瘻382例中268例(70%)がⅡ L型であった.保存療法では根本治癒しない疾病であり,手術治療の適応である.
痔瘻と括約筋の関係上,開放手術は術後肛門の機能および形態に影響するため,種々の括約筋温存手術が工夫されている.特に前・側方のⅡ Lは肛門周囲の状況を観察し,再発率・創治癒の期間・手術方法が簡明である点などを考慮して術式を選択することになる.
肛門内側よりクリプト・原発巣と周囲炎症性硬結を括約筋を温存しつつ正確に除去し,粘膜と肛門皮膚を縫合して皮弁にて被覆閉鎖する術式を中心に述べる.後方Ⅱ Lについては簡単に概略だけとする.
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