Japanese
English
臨床報告
バルーンカテーテル挿入が有効であった総腸骨動脈瘤破裂の1救命例
A case report of common iliac aneurysm success-fully treated by using balloon catheter
山下 広高
1
,
明比 俊
1
,
窪園 隆
1
,
井上 博人
1
,
坂東 康生
1
,
萬家 俊博
2
,
渡辺 謙一朗
2
,
藤田 博
3
,
曾我部 仁史
3
Hirotaka YAMASHITA
1
1愛媛県立今治病院外科
2愛媛県立今治病院麻酔科
3今治真泉会第一病院外科
pp.561-564
発行日 1989年4月20日
Published Date 1989/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210344
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はじめに
近年非破裂性動脈瘤の手術死亡率が5%以下に低下したにもかかわらず,破裂性動脈瘤の死亡率は50%以上1,2)と依然高率である.この違いは術前後の出血性ショックによる全身状態の悪化を克服することが困難なことによる.また他疾患と誤診され診断が遅れがちになる場合が少なくないことも無視できない.今回われわれは回盲部痛を主訴として来院し,手術前にショック状態となったが,大腿動脈からバルーン付きカテーテルを挿入して大動脈を遮断し,Y字型人工血管置換術により救命しえた総腸骨動脈瘤破裂の1症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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