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特集 血管系病変と腹部消化器外科
破裂性腹部大動脈瘤,腸骨動脈瘤
Ruptured abdominal aortic aneurysm and iliac artery aneurysm
益子 邦洋
1
,
犬塚 祥
1
,
辺見 弘
2
Kunihiro MASHIKO
1
1日本医科大学附属千葉北総病院救命救急部
2国立病院東京災害医療センター
キーワード:
破裂性腹部大動脈瘤
,
破裂性腸骨動脈瘤
,
術後合併症
Keyword:
破裂性腹部大動脈瘤
,
破裂性腸骨動脈瘤
,
術後合併症
pp.1571-1577
発行日 1997年12月20日
Published Date 1997/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903055
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腹部大動脈瘤や腸骨動脈瘤は無症候性,症候性または切迫性,破裂性の3つに分けられ,さらに破裂性のものは漏出性と真性破裂に分けられる.破裂性の場合の三徴として,腹痛または腰背部痛,腹部の拍動性腫瘤,ショックが知られている.ショック例では緊急血液検査と胸・腹部単純X線撮影,腹部超音波検査のみを迅速に行い,一刻も早く外科的治療を開始することが大切である.手術では迅速な中枢側遮断がポイントであり,横隔膜脚部や下行大動脈での一時的遮断も時には有用である.術後は多臓器不全,結腸虚血,下肢血栓塞栓症,対麻痺,abdominal compartment syndromeなどの合併に注意して全身管理を行わなければならない.
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