Japanese
English
特集 外科医のためのMRIの臨床
脳脊髄腫瘍
MRI in brain and spinal cord tumours
小林 直紀
1
,
小野 由子
1
,
柿木 良夫
1
Naotoshi KOBAYASHI
1
,
Yuko ONO
1
,
Yoshio KAKINOKI
1
1東京女子医科大学脳神経センター神経放射線科
pp.1577-1583
発行日 1988年10月20日
Published Date 1988/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210188
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
脳脊髄腫瘍のMRIによる診断は,脳実質の変形や水頭症などの占居性病変による脳構造の二次的変化および病変の信号強度異常によってなされる.信号強度はプロトン密度,T1T2緩和時間および血流によって決定される.病変に水成分が多いとT1T2緩和時間が延長し,MRI画像においてそれが反映される.この水成分に対する敏感さは,MRIがX線CTをはるかに上回っている.脂肪組織および出血はT1T2緩和時間を短縮させ,水分量によって規定される信号強度に加えて腫瘍の信号強度に影響を与える.Gd-DTPAも同様にプロトンの緩和時間に影響を与え,MRIのコントラスト増強剤として有望視されている.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.