特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96
脾臓
遠位脾腎静脈吻合術—特に脾静脈遊離のコツと実際
加藤 紘之
1
,
田辺 達三
1
Hiroyuki KATO
1
,
Tatsuzo TANABE
1
1北海道大学医学部第2外科
pp.960-962
発行日 1988年5月30日
Published Date 1988/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210087
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食道静脈瘤に対するシャント手術の利点は一定以上の肝予備機能を有していれば,病態の如何を問わず施行可能であり,術後愁訴が少なく,しかも永久的止血効果が得られることである.唯一の問題点はシャントの選択性の喪失にあったが,著者らの改良術式一超選択的遠位脾腎静脈吻合術一によって,今日,術式としての確立をみた.本項では手技上最も困難で,しかも病態上最も重要なポイントである脾静脈の遊離を中心に述べる.
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