特集 吻合法—目でみるポイントとコツ
尿路系・他
卵管吻合術
伊藤 博之
1
1聖路加国際病院産婦人科
pp.937-939
発行日 1983年6月20日
Published Date 1983/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208365
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□適応と診断
卵管不妊に対する手術療法のコツは,適応の選択にあるといえよう.そのためには術前に,病変部の確認,原因疾患の発見に勉める.とくに必要な検査は子宮卵管造影法で,これによつて大体の病態を把握できる.そのほか,ラパロスコープやクルドスコープも参考になる.
原則として,一側卵管に通過性が認められれば,本手術は行わない.そのほか患者年齢(40歳以上は妊娠しにくい),原因疾患(結核性病変は除外する)も考慮する必要がある.その結果,対象となる患者は,40歳以下の卵管不妊手術後の復元希望者,卵管妊娠の保存手術,峡部の結節性卵管炎などが主となる.
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