特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96
小腸・大腸
空置式回腸肛門(Diverting ileostomy)の手技
宇都宮 譲二
1
,
太田 昌資
1
Johji UTSUNOMIYA
1
,
Masashi OHTA
1
1兵庫医科大学第2外科
pp.822-824
発行日 1988年5月30日
Published Date 1988/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210041
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Diverting ileostomyの適正は次の如くである.A.大腸空置法:激症潰瘍性大腸炎などにおける大腸全体の空置の目的で緊急手術として行われる(Turnbull手術).B.吻合部空置法:炎症性腸疾患の吻合術,Kock嚢手術,回腸嚢肛門吻合術の吻合部安静の目的で予防的附加手術として用いられる.最近では結腸肛門吻合の場合にも同様の目的でdivertrng colostomyの代わりに私どもは用いている.
私どもはloop-ileostomyを行っているが,end-ileostomyと比べ,管理上も機能的に問題なく,閉鎖を行いやすい利点がある.ストーマの閉鎖は炎症の消褪する6週間後には可能だが,一旦退院後,社会復帰をする期間を考慮し,3ヵ月後頃に行うようにした方が実際的である.
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