Japanese
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特集 大腸切除と機能温存
ループ式回腸・直腸(肛門)吻合術
Loop ileorecto (ano) stomy
亀山 仁一
1
,
星川 匡
1
,
豊野 充
1
,
塚本 長
1
Jin-ichi KAMEYAMA
1
1山形大学医学部第1外科
pp.1711-1717
発行日 1984年12月20日
Published Date 1984/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208883
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はじめに
大腸全摘術後には回腸瘻造設術が広く行われており,Brook,Turnbullによりこの方法にも改良が加えられてきている.しかし,大腸全摘術を行わなければならない症例は青壮年代に好発する良性疾患であることが多いため,回腸瘻造設例では術後の社会生活の上で,精神的な負担や,肉体的な種々の不便を感じていることも少なくない.このような観点から,症例によつては自然肛門を温存した手術術式が選択される場合も多いようである.しかし,この自然肛門温存術式でも原疾患の根治性,術後の機能,大腸のうちで最も発癌頻度の高い直腸を残すなどの問題がないわけではなく,諸家により種々の術式が試みられているのが現状であろう.今回は,ループ式回腸・直腸(肛門)吻合術という主題について著者らが行つている手術術式を中心に報告する.
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