特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96
小腸・大腸
潰瘍性大腸炎に対する全結腸切除,直腸粘膜切除,回腸肛門吻合術—J嚢形成法
宇都宮 譲二
1
Johji UTSUNOMIYA
1
1兵庫県医科大学第2外科
pp.819-821
発行日 1988年5月30日
Published Date 1988/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210040
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回腸肛門吻合術は抗原組織である大腸粘膜の完全なる切除と自然肛門温存のふたつの目的を達成しうる手術であるが,術後の排便機能が不満足であり,手技の難度が高く,かつ合併症が多いなどの問題点があり,実用化するにいたらなかったが,私どもの術式により,回腸直腸吻合に匹敵する排便機能をうることができるようになり,手技は単純化と安全性は向上されつつあるが,なおKock嚢式回腸肛門程度の難度の高い手術である.
私どもは通常は第1期手術として全結腸切除,ループ回腸肛門兼恥骨上粘液瘻造設術を行い,ステロイドの離脱をした後3ヵ月後に本手術を行うことが多い.本稿では第2期手術の手技を記述する.
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