Japanese
English
特集 Interventional Radiologyの現況
胆道系疾患
Interventional radiology of the biliary tract
加藤 敏郎
1
,
玉川 芳春
1
Toshio KATO
1
,
Yoshiharu TAMAKAWA
1
1秋田大学医学部放射線医学教室
pp.1657-1665
発行日 1987年10月20日
Published Date 1987/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209841
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胆道系疾患のinterventionとしては種々のものが含まれるが(図1),その基本となる手技は経皮経肝胆道造影(PTC)と経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD)である.
PTCDは比較的軽い侵襲で胆道ドレナージを作成でき,閉塞性胆道疾患患者での胆道減圧,ひいては黄疸の軽減を可能とし,術前処置として,あるいは根治手術不能例での姑息的治療法として広く用いられている.
本法は手技的にほぼ確立され容易に施行されているが,最近はX線TV透視の他に超音波ガイド下の穿刺が普及してきた.穿刺胆管の決定,穿刺,さらに結石除去,内視鏡,放射線治療などの第2ステップの目的での瘻孔拡張や合併症につき概説した.
胆道癌の腔内照射が最近注目されている.線源としては一般に192Irのワイアまたはリボンが用いられる.PTCDチューブに線源を挿入し2〜3日留置して照射するが,線源は非常に細いので胆汁流出を妨げることはない.腔内照射単独または外照射と併用される.本法の特長は腫瘍に選択的な照射が行われることであるが,有効照射範囲は線源を中心とした直径2cm程度であり適応に注意が必要である.
胆道癌の再建術後の吻合部は微視的癌遺残があり予後を左右する一因である.この部をRALSTRONにより極めて限局的に照射する試みがあり附言した.
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