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臨床報告
メチシリン・セフエム耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)によるStaphylococcal enterocolitisの1例
A case of Staphylococcal enterocolitis caused by methicillin cephem resistant Staphyloccus aureus (MRSA)
高橋 政弘
1
,
成沢 富雄
1
,
佐藤 泰彦
1
,
水沢 広和
1
,
鹿嶋 秋伍
1
,
中込 治
2
Masahiro TAKAHASHI
1
1秋田大学医学部第1外科
2秋田大学中央検査部
pp.1577-1579
発行日 1987年9月20日
Published Date 1987/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209832
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はじめに
Staphylococcal enterocolitis(以下S.enterocolitis)は,広域スペクトラム抗生剤の投与によつて腸内細菌叢が抑制されるとともに,薬剤耐性のStaphylococcus au-reus(以下S.aureus)が異常繁殖した結果発症する疾患で,重篤で致死率が極めて高い1,2).本邦では従来より報告例が少なく,また1970年代以降欧米においても激減したため3),これまでわれわれの注意を喚起することは少なかつたが,今回,横行結腸切除術後に発症した本症に対し,回腸瘻の造設と感受性抗生剤の投与により早期に治癒させることのできた1例を経験したので報告する.
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