Japanese
English
特集 癌術後follow upと再発時の対策
肺癌
Postoperative follow up of cancer patients and management of the recurrence ; lung cancer
於保 健吉
1
,
中村 治彦
1
Kenkichi OHO
1
,
Haruhiko NAKAMURA
1
1東京医科大学外科
pp.1493-1496
発行日 1987年9月20日
Published Date 1987/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209813
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はじめに
肺癌の治療成績は他臓器癌に比して著しく不良である.この最大の原因は術後再発・転移頻度が高いことにあり,術後病期Iの症例さえ,40%前後に再発がみられる1,2) .わが国で肺癌治療がはじまつて約35年を経過し,外科療法の手技はおおよそ確立した今日,肺癌治療は術後再発の防止策と再発癌への対応策が緊急課題であると言つても過言でない.
肺癌は組織型が多彩で,各組織型の生物学的性状が手術の根治性と共に予後を大きく左右する.低分化型腺癌や小細胞癌では治癒手術といえども微小遠隔転移巣の存在は否定できず,再発巣の早期発見に向けて万全の注意が必要である.すなわち,肺癌の術後follow upは手術の根治性と共に組織型および組織亜型を念頭に置いて計画されねばならないと言える.
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