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文献抄録
人工血管感染—移植人工血管2,411例中感染を合併した62例の検討
Vascular graft infection:An analysis of sixtytwo graft infections in 2411 consecutively implanted synthetic vascular grafts
岩田 憲治
1
,
折井 正博
1
1慶応大学医学部外科
pp.1454
発行日 1986年9月20日
Published Date 1986/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209538
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- Abstract 文献概要
血行再建外科の進歩により人工血管の使用頻度が増えてきた.グラフト移植後の感染率は低い(1.3〜6%)が,感染症例は肢切断率,死亡率が高いので,これを検討することは重要である.ここではDenmarkの過去4年間のグラフト感染症例につき検討を加えた.
対象は1978年1月より1981年12月までにDenma—rkで施行された2,411例(閉塞性動脈硬化症2,030例,腹部大動脈瘤381例)の人工血管置換例で,感染例は62例(2.6%)であつた.いずれも鼠径部を切開した症例であり,末梢の血行再建ほど感染率が高かつた.人工血管の種類による感染率の差はなかつた.感染の誘因としては,未熟な手術テクニックによるものが多く約75%であつた.術前に足趾潰瘍の感染や尿路感染を合併していたものは約55%,糖尿病合併例は約11%であつた.
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