Japanese
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特集 糖尿病合併患者の手術と管理
糖尿病患者の術前・術後管理—私はこうしている
Pre and postoperative care of diabetic patients
大柳 治正
1
,
斉藤 洋一
1
Harumasa OHYANAGI
1
,
Yoichi SAITOH
1
1神戸大学医学部第1外科
pp.299-304
発行日 1986年3月20日
Published Date 1986/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209269
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一般的な糖尿病患者の術前には,糖負荷試験による血糖管理の状態と,血管病変を主とする合併症の把握が大切である.コントロールの必要な時は,投与カロリーを下げるのではなく,糖質も投与しながらレギュラーインスリン注射を行い,1日尿糖10g以内に管理する.術後も頻回に血糖・尿糖,尿比重や滲透圧を測定し,糖質投与量もあまり減らさず,レギュラーインスリンで管理する.TPNも糖質の併用や脂肪乳剤使用を考えながら積極的に行う.ケトアシドーシスや高滲透圧性非ケトン性昏睡の時は,それぞれの病態に応じたインスリン投与とともに,等張性生食投与を中心とする脱水の管理が大切であり,ケトアシドーシスの時はそれにグルコース投与を考える.
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