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特集 胆嚢隆起性病変をどうするか
胆嚢隆起性病変の外科病理—分類および肉眼形態を中心として
Surgical pathology of polypoid lesions of the gallbladder:with special reference to their classification and macroscopic features
白井 良夫
1
,
武藤 輝一
1
,
吉田 奎介
1
,
川口 英弘
1
,
渡辺 英伸
2
,
鬼島 宏
2
Yoshio SHIRAI
1
1新潟大学医学部第1外科
2新潟大学医学部第1病理
pp.17-23
発行日 1986年1月20日
Published Date 1986/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209220
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外科的切除胆嚢1,421例中196例(13.8%)に計659個の隆起性病変を見出した.良性632個(95.5%),悪性27個(4.1%)であつた.最大径が15mmより大きいのは良性632個中わずか2個にすぎず,悪性27個中13個であつた.以上より「最大径が15mmより大きい隆起は悪性である可能性がかなり高い」と結論された.さらに,各病変の肉眼形態につき検討を加え,肉眼形態の特徴から各病変を鑑別できることを示した.
以上の検討より,胆嚢隆起性病変の鑑別診断には大きさよりむしろ肉眼形態(茎の有無,表面性状,黄色調の有無など)の把握が重要と思われた.本稿ではさらに,胆嚢隆起性病変の組織学的分類に関しての問題点および筆者らの考え方についても言及した.
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