Japanese
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特集 消化器外科医のための血管外科手技
血管合併切除と再建のコツ—胸部大動脈
Combined resection of the thoracic aorta associated with esophagectomy for the carcinoma of the esophagus
川原 英之
1
,
藤田 博正
1
,
小田桐 重遠
1
Hideyuki KAWAHARA
1
,
Hiromasa FUJITA
1
,
Shigetou ODAGIRI
1
1産業医科大学第2外科
pp.1327-1335
発行日 1985年10月20日
Published Date 1985/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209141
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胸部大動脈合併切除を伴う食道癌切除術の4例を提示し,その手技的問題点を中心に検討した.大動脈の切除,再建を術式別にみると,環状切除・永久by-pass法1例,楔状切除・パッチ縫着術2例,楔状切除・直接側壁縫合術1例であり,その到達経路は,両側開胸1例,右開胸2例,左開胸1例であつた.手術予後では,再発死1例(5ヵ月),他病死1例(4ヵ月),直死1例(20日),1例が生存中である.大動脈の合併切除にあたつては,1)大動脈遮断に対する補助手段法の選択,2)脊髄循環,とくにA.radicularis magnaへの配慮,3)開胸側の選択,4)無菌的手術操作の工夫などにつき,綿密に検討し手術に臨むことが重要である.
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