特集 症例による急性腹症の画像診断
虫垂炎穿孔
登 政和
1
Masakazu NOBORI
1
1旭中央病院外科
pp.1193-1195
発行日 1985年9月20日
Published Date 1985/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209109
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症例
患者 17歳,男子.1981年10月29日,腹痛で他院に入院.白血球数9,800,翌日より高熱,下痢が続き,抗生物質,グロブリン製剤を投与.入院6日目ダクラス窩穿刺で膿汁を採取.培養:pseudomonas,klebsiela⊕.白血球数13,500.入院7日目,開腹術.膿汁充満のため,洗滌,ドレナージをおいたが,腹膜炎の原発巣不明.術後2日目よりふたたび高熱,病状悪化した.17日目に当院外科へ転科.また虫垂については,問い合せによると正常らしいとのことであつた.
当院転科後の経過 翌日,ガストログラフィンを飲ませ,腹部CT施行.図1,2に示すように,右側腹部で上行結腸の外側にsoft tissue massを認めるほか,両腎にpyelogramが描出された.また転科当日の腹部単純写真の一部を図3に示す.
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