Japanese
English
症例
蛔虫迷入を伴える虫垂炎及びその穿孔例
Appendicitis Accompanied with Ascarides and It's Perforated Case
大山 峻
1
Shun OYAMA
1
1東北大學鳴子分院外科
1Narugo-Branch of Tohoku Univercity Hospital
pp.40-41
発行日 1953年1月20日
Published Date 1953/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201180
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- Abstract 文献概要
蛔虫迷入を伴える虫垂炎は地方病院の外科医なら誰でも経驗して居ると思われるが,私も最近蛔虫迷入を伴う虫垂炎4例及び腹腔内迷入を伴つた虫垂穿孔性腹膜炎1例を経驗したので,自家症例と共に簡單に文献的考察を加えて見る.
第1表に示す如く第1,第2,第3例ともに手術直前体温37℃以上,白血球1万以上,局所々見も著明でいづれも廻盲部に索状物を触れ臨床上虫垂の高度病変が考えられたが,3例とも開腹後の虫垂所見は壊疽性で第1例は1匹,第2例は2匹,第3例は1匹の生存蛔虫を夫々虫垂内に認めた.第4例はやはり廻盲部に索状物をふれたが,局所々見は前3者程著明でなく開腹虫垂所見も高度に勃起し蛇の樣に動いては居つたが,炎症状態は余り高度ではなかつた.
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