Japanese
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特集 最近の経腸栄養法と外科
経腸栄養法の実際—肝・胆道・膵の手術後
Practice of enteral nutrition after liver, biliary and pancreatic surgery
藤田 秀春
1
,
能登 啓文
1
,
宮崎 逸夫
1
Hideharu FUJTA
1
,
Hirofumi NOTO
1
,
Itsuo MIYAZAKI
1
1金沢大学医学部第2外科
pp.65-70
発行日 1985年1月20日
Published Date 1985/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208911
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肝,胆道,膵の手術後に必要な栄養学的諸問題を考察し,病態による経腸栄養法施行上の留意点と効果につき検討した.
肝切除術後の代謝障害はことに障害肝の場合,蛋白合成能を始めBCAA/AA比低下などの異常が出現する.高カロリー,高蛋白及びBCAA richの経腸栄養はこれを改善し肝再生にも効果的である.膵切除後の内外分泌障害に関して,切除量との関係を実験及び臨床で比較すると,リンパ節郭清の高度な症例は単なる膵切除量以上の障害が認められる.経腸栄養投与は下痢等の合併症を生じ易いが,その制御により良好な栄養管理がなされた.
経腸栄養法は肝,胆道,膵術直後および遠隔時の肝再生,肝障害や低栄養状態に対する有効な治療法と考えられる.
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