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特集 最近の経腸栄養法と外科
経腸栄養法の実際—大腸手術の術前準備
Enteral hyperalimentation as colon preparation
戸塚 守夫
1
Morio TOTSUKA
1
1札幌医科大学第1外科
pp.59-64
発行日 1985年1月20日
Published Date 1985/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208910
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完全静脈栄養法(以下TPN)は外科手術の適応を拡大し,術後成績の向上に大きな役割をはたした.大腸手術においても例外ではないが,待期的手術例では経腸栄養法によりTPNにおとらないcolon preparationが可能である.経腸栄養剤の無残渣性,投与の容易性,高カロリー性を利用して,従来法と同様のmechanical cleaning,bacte—rial cleaningの効果をうると同時に,栄養学的な効果として十分なカロリー補給ができる.特に従来法ではしばしば困難とされた大腸狭窄例や宿便例でも適応できる.未だba—cterial cleaningの効果については見解の一致をみない点もあるが,大腸手術の術前準備に経腸栄養法はすぐれた方法として普及されつつある.
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