Japanese
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特集 胃癌—最近の話題
胃癌手術における脾摘の是非
Is a splenectomy in the operation for gastric carcinoma useful or harmful to survival?
吉野 肇一
1
,
熊井 浩一郎
1
,
浅沼 史樹
1
,
石引 久彌
1
Kei-ich YOSHINO
1
1慶応義塾大学医学部外科
pp.1539-1542
発行日 1984年11月20日
Published Date 1984/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208853
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はじめに
胃癌に対する広範囲のリンパ節郭清を伴う拡大根治手術が確立したのは1960年代の中頃であり,それとともに膵体・尾部,脾合併切除術が普及した.この際,リンパ節郭清のために脾の臓器機能は全く顧みられなかつた.しかし,1970年代後半より腫瘍免疫の考え方が拡がり,免疫との関係の深い脾の臓器機能を無視することに疑義が持たれ,胃癌手術の際の脾摘に対する再検討1,2)が始まり,以来約10年間,この問題は未だ明快な解決をみることなく検討され続けている.
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