Japanese
English
特集 今日の肺癌
高齢者肺癌の外科
Surgical treatment bronchogenic carcinoma in geriatric patients
大畑 正昭
1
,
飯田 守
1
,
新野 晃敏
1
,
大森 一光
1
,
中岡 康
1
,
瀬在 幸安
1
Masaaki OHHATA
1
1日本大学医学部第2外科
pp.61-67
発行日 1984年1月20日
Published Date 1984/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208528
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はじめに
最近の肺癌外科臨床で重要な課題は高齢者肺癌例の増加と,それに伴う高齢者肺癌手術適応の決定,術中術後の管理である.数年前まで70歳以上,とくに75歳以上の肺癌症例が手術の対象となることはむしろ稀であつたが,最近の著明な増加は諸家の報告にみられる.われわれの施設においても,昭和57年度(1982年)の肺癌入院例は表1のように,70歳台が26例40.6%を占めており,切除例も45例中15例33.3%と70歳台がもつとも多い.このことから,高齢者肺癌例に対する手術適応の選択および術中,術後管理は呼吸器外科における重要な課題であり,本稿は著者の高齢者肺癌の臨床経験をもとにその増加の背景,高齢者肺癌の特徴,手術適応の評価,合併症ならびに80歳以上超高齢者肺癌切除例についても言及したい.
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