新しい局面を迎えた肺癌診療
高齢者肺癌および間質性肺炎合併肺癌の治療の考え方
市原 英基
1
,
木浦 勝行
1岡山大学病院 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科
キーワード:
Cisplatin
,
抗腫瘍剤
,
腫瘍多剤併用療法
,
Epidermal Growth Factor Receptor
,
変異
,
肺腫瘍
,
高齢者
,
肺癌-非小細胞
,
erbB-1遺伝子
,
肺炎-間質性
,
Protein Kinase Inhibitors
,
肺癌-小細胞
,
分子標的治療
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Aged
,
Carcinoma, Non-Small-Cell Lung
,
Cisplatin
,
Lung Neoplasms
,
Mutation
,
Receptor, Epidermal Growth Factor
,
Lung Diseases, Interstitial
,
Genes, erbB-1
,
Protein Kinase Inhibitors
,
Small Cell Lung Carcinoma
,
Molecular Targeted Therapy
pp.785-788
発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013010649
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・高齢者肺癌の治療における特徴として合併症が多いこと、潜在的に薬剤代謝機能が低下していること、個人差が大きいことなどがあげられる。・本邦では高齢者の進行非小細胞肺癌の標準治療は第三世代抗癌剤の単剤療法であるが、全身状態および臓器機能が良好な場合にはプラチナ製剤併用化学療法も選択肢となる。・活性化EGFR遺伝子変異やALK融合遺伝子が陽性の場合、それらの選択的阻害薬も重要な治療選択肢となる。・小細胞肺癌ではcisplatin併用化学療法が標準治療だが、輸液負荷や腎機能などでcisplatinが使用しにくい場合には、carboplatinが使用される。・間質性肺炎合併肺癌における化学療法の意義についてはいまだ明らかでなく、化学療法を行うことで約2~3割に急性増悪が生じるといわれている。
©Nankodo Co., Ltd., 2012