Japanese
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特集 臓器全摘後の病態と管理
大腸全摘後の病態と管理
Pathophysiology and management after large bowel resection
福島 恒男
1
,
土屋 周二
1
Tsuneo FUKUSHIMA
1
,
Shuji TSUCHIYA
1
1横浜市立大学医学部第2外科
pp.1147-1154
発行日 1983年8月20日
Published Date 1983/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208402
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はじめに
消化管のうち,食道・胃・大腸は全摘が可能である.食道・胃は代用器官の移植が必要であるが,大腸はその必要もない器官である.しかし,大腸を全摘した場合にも機能欠損が生ずる.それは大腸粘膜からの水分と電解質吸収能の欠損による脱水,電解質喪失と肛門機能欠損によるincon—tinenceが主である.前者については正常大腸の機能を理解し,回腸人工肛門からの排液を測定することなどにより病態をほぼ把握出来る.後者については肛門機能を温存する手術法の開発が行われており,その術後経過の観察報告などを知る必要があろう.以下,大腸の機能,大腸全摘の適応,術後の病態と管理について述べてきたい.
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