特集 縫合・吻合法のバイブル
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
7.大腸
結腸亜全摘術後の器械による回腸—直腸吻合
福島 恒男
1
,
小金井 一隆
1
,
篠崎 大
1
,
木村 英明
1
Tsuneo FUKUSHIMA
1
1横浜市民病院外科
pp.251-253
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903387
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
結腸亜全摘が必要になる疾患は限られており,潰瘍性大腸炎,Crohn病,多発性大腸癌,多発性大腸ポリープ,家族性大腸腺腫症,広範な虚血性大腸炎などである.器械吻合は大きく分けると腹部のみで吻合が完了する方法と肛門から器械を挿入して吻合する方法がある.後者が一般的であるが,肛門狭窄があり,器械の挿入が困難な場合,肛門側に入る人手がない場合などには腹部のみで行う.また,直腸側の断端の処置もroticulatorを用いてdouble stapling techniqueで行う方法と,直腸断端を閉鎖しないで吻合する方法に分けられる.ここでは標準的な,回腸と直腸の断端を巾着縫合器を用いてpurse string sutureをかけて吻合する方法を述べ,roticulatorを用いたdoublestapling techniqueにも言及したい.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.