Japanese
English
臨床報告
多発性内分泌腺腫瘍症—2b型—の1例
A case of multiple endocrine neoplasia, type 2b
大久保 智佐嘉
1
,
浜田 長輝
1
,
莫根 隆一
1
,
山角 健介
1
,
馬場 国昭
1
,
金子 洋一
1
,
愛甲 孝
1
,
野村 秀洋
1
,
西 満正
1
Tisaka OHKUBO
1
1鹿児島大学医学部第1外科
pp.711-716
発行日 1983年5月20日
Published Date 1983/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208319
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
甲状腺髄様癌に褐色細胞腫や上皮小体の腺腫または過形成を合併したSipple症候群は,別称multiple endocrine neoplasia(以下MEN)の2型(多発性内分泌腺腫瘍症)とも呼ばれ,このうち粘膜神経腫やMarfan様体型を合併するものを2b型,伴わないものを2a型と区別している.高井ら4)の本邦集計によると2a型が40例を見るのに比して,2b型は6例に過ぎない.しかもそのうち完全型は3例ときわめてまれである.今回我我は,甲状腺髄様癌に両側性褐色細胞腫及び多発性粘膜神経腫を合併した典型的MEN 2b型の1手術例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.